私は今、自室に籠もってこの手記を書いている。
宇宙根元的恐怖を前にして、震えが止まることのないこの手は、それでも書くことをやめることができない。

ああ、なぜ私は「それ」とかかわってしまったのか・・・
時の流れを変えることができたらどんなによかったか。

だが、おお、なんたること!
人とは異なる断続的な足音が私の部屋に近づいてくる。

通り過ぎてくれ。
私の祈りを込めた視線の前でしかし、ドアの取っ手が下りていく。

そして扉はゆっくりとひらいていき、
冒涜的で、名状しがたき何かが顔をのぞかせる。
その顔でだらしなく開かれた口が、空気だけでなく私の心をも切り裂く叫び声を発する。

「それ」は非幾何学的な直線を描いて私に近づき、何かが私に向かって振り下ろ・

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